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子どもにおける絵を描くことの意義:『子どもの絵と心の発達/モリーンコックス著』を通して

ぬりえコラム

今回は、『描画』にテーマを絞って話をしようと思います。

前回の記事で描画とぬりえの共通点と相違点について取り上げさせていただきました。

描画、つまり絵を描くことは子どもたちにとってどんな意義があるのか。

また子どもたちの作品から我々はどのようなことを読み取ることが出来るのか。

今回は1冊の本を紹介させていただければと思います。

目次

『子どもの絵と心の発達』モリーンコックス著・子安増生訳

今日紹介する『子どもの絵と心の発達』はモリーン・コックス著、子安増生訳による作品で、子どもが描く絵とその心理的発達の関係に焦点を当てています。

本書は、幼少期から青年期にかけての子どもたちが示す芸術的表現の進化を詳細に追っています。

その中で、コックスは子どもたちの絵が単なる遊びや時間つぶしの活動ではなく、彼らの感情、知性、社会的な理解の重要なバロメーターであることを説明しています。

序章:子どもの絵を研究する意義

序章では、子どもの絵を研究する意義について触れています。

子どもたちの絵は、彼らの内面世界を映し出す鏡のようなものであり、親や教育者、心理学者が子どもの心の発達を理解するための貴重な手がかりを提供してくれます。

さらに、子どもたちの絵は文化的な背景や教育環境の影響を受けるため、これらの要因がどのように子どもの創造性や表現性に影響を与えるかを理解する窓口にもなり得るのです。

子どもの発達と絵の変化

本書の中心部分では、子どもたちの絵が年齢に応じてどのように変化していくかを、具体的な例とともに紹介しています。

コックスは、幼児期における基本的な形の描画から始まり、次第に物語性や詳細な描写が加わっていく過程を丁寧に解説しています。

この部分では、子どもたちの絵に見られる共通の傾向や段階を示しつつ、個々の子どもが持つ独自の表現スタイルや創造性も大切にしている点が印象的です。

子どもの絵を読み解く方法論

また、本書は子どもの絵を通じて心の発達を理解する上での具体的な方法論にも触れています。

親や教育者が子どもの絵から何を読み取れるのか、どのようにして子どもの感情や思考を支え、育てていけるのかという点について、実践的なアドバイスも提供しています。

終章:子どもの絵が持つ価値や意義

終章では、子どもの絵が持つ芸術的価値や教育的意義について、より深い洞察を与えています。コックスは、子どもたちの絵を単なる発達の過程としてだけでなく、独自の美的価値を持つ芸術作品として捉えるべきだと主張しています。この視点は、子どもたちの創造性をより深く理解し、尊重するための重要なステップとなります。

『子どもの絵と心の発達』は、子どもの絵と心理発達の関係について深い洞察を提供するとともに、子どもたちの創造性や表現の多様性を称賛しています。

親や教育者、心理学者にとって貴重な資料であり、子どもたちの内面世界を理解し、その成長を支えるための実践的な知識を提供しています。

コックスのアプローチは、子どもの絵が単なる落書きではなく、彼らの心理的、社会的、そして文化的な発達の重要なマーカーであることを明確にしています。

本書を通じてコックスが伝えたいこと

本書を通じて、コックスは子どもたちの絵が持つ独特な言語を読み解くことの重要性を強調しています。

彼女は、子どもたちが描く線や色、形が、彼らの内面世界や外界との関わり方を反映していると指摘します。この視点は、子どもたちの絵を見る際に、単に技術的な能力や発達段階だけでなく、その背後にある感情や思考を理解しようとする態度を促します。

また、本書は子どもの絵を通じて、子どもたちがどのように自己表現を行い、周囲の世界と関わっていくかについての洞察も提供しています。 

子どもたちの絵を観察する重要性

子どもたちが絵を描く過程で彼らの個性、感情、そして社会的な交流がどのように形成されていくかを観察することは、子どもたちを支える大人にとって非常に価値のある経験となるでしょう。

さらに、本書は子どもたちが絵を描く活動を通じて、彼らの思考能力、問題解決スキル、さらには言語能力がどのように発達していくかについても探求しています。

コックスは、子どもたちの絵が、彼らの認知的な発達における重要なステップを表していると論じ、絵を描く行為が子どもたちの全体的な学習プロセスにどのように貢献するかを明らかにしています。

まとめ

『子どもの絵と心の発達』は、子どもの絵が単なる遊びではなく、彼らの心の成長、感情の発達、社会との関わりを映し出す鏡であるということを終始伝えてくれる書籍です。

この本では、子どもの絵がその心理的および発達的段階を反映しているという考えを探求しています。

本書は、子どもたちがどのようにして絵を通じて自己表現し、外界を理解しようとするか、またその過程で見られる典型的なパターンや変遷を、年齢に応じて詳細に分析しています。
コックスは、絵を描く能力の発達が、認知的、感情的な成長と密接に関連していると論じ、子どもが絵に描く内容、色の使い方、形の描き方などが、その時点での心理的な状態や発達段階を映し出していると指摘します。

この本は、教育者や心理学者、そして親にとって、子どもの内面の世界を理解するための貴重な洞察を提供しています。

『子どもの絵と心の発達』は子どもたちの絵を通じて彼らの世界を理解し、彼らの成長をより豊かにサポートしたいと考えるすべての人にぜひ一度読んでいただきたい本です!

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